映画「この世界の片隅に」には、広島地方独特の風習も描かれています。安芸門徒の盆灯篭もその一つです。
「安芸門徒」とは、かつて「安芸の国」と呼ばれた地方(現在の広島県西部地方)の浄土真宗門徒の総称です。
安芸門徒はお盆の時期に、綺麗な色の紙でできた盆灯篭(ぼんとうろう)をお墓に飾るという習慣があります。
すずさんのお父さんが持っているのが、その盆灯篭です。
現在も広島のお墓は、お盆になると色とりどりの盆灯篭が飾られています。
ただし、初盆の年だけは、白一色の灯篭を飾るのが習わしとなっています。戦時中は沢山のお
墓に白い灯篭が並びました。